人間の罪

寒い!と言ってからややしばらくありますね。
毎年、北海道のゴールデンウィークは寒いのは当たり前ですが、それにしても寒い。
寒すぎる気がするのは、私だけではないでしょう。
そう、私だけというと、最近4月に入ってからでしょうか、非常に体調を崩していました。
皆さんもこの気温の変化には、ついていけなくて、体調不良を訴えていられる方も多いでしょう。
そんな中私が体調を崩していた原因がはっきりとわかったのが、ここ、1週間ぐらいになります。
まずは、何があったのか。
はじめは、食事がのどを通らず、好きなも
ほしくなく・・・。
いよいよ、私も病院行きかと・・・いえいえ、まずは、私もこの道のプロ。(ん?@@どの道?)
漢方で何とかと考えたり、食事を制限したりしました。
すると、大分調子は良くなっていたのですが、やはり
この道(心と体)のプロ!として、原因を探って行ったわけです。
まずは、自分の症状を出している胃そのものに聞いてみた。まあ、吐き気ももようしていたので、肝胆経絡にも聞いてみた。
そうしたら、すっごい「怒り」が出てきたのです。
ええええ、なんで?
それをふかく追求していくと、この4月に入ってから、親子、姉妹、夫婦関係で悩んで体にも症状が現れている方がカウンセリングを受けてくださるようになり。
まあ、いままでも多かったのですが、同時に沢山の方がこられて・・・。
それは、かまわないのです。
これが私の仕事ですから。
それがストレスかといえばそうではなく、その方々に大変共通点があったのです。
それは、以前からここでも言っている、全ての方が「親子連鎖、つまり親子共依存をしている」ということです。
年齢は80代、90代、100代の親を持つ方は、
60代、50代。
そして、その娘さんや、息子さんが30代、20代
中には、10代の方もいます。
50代60代の方々が、もう上のお母様、お父様に振り回され、エネルギーを失い、その続きの子孫にいたっては、仕事に行けない、寝れない、自殺未遂をするなど、いろいろその方々で、悩みは違いますが、
全てにおいて親子連鎖をされている。
つまり、このように言うのはつらいですが、80代いえ中には、70代からもいるその年代の方々から続いているわけです。
いわゆる、心理ゲームをする方が・・・。
それにわからずに、ゲームをされ、具合が悪くなってもそのお母様、お父様の面倒を見なくてはいけなくなっている50代、60代の方がもう、いっぱいっぱいの状態。
カウンセリングでこられる方は、自尊心が全くなくしてしまっているのは、この方々に責任があるのでは。
いえ、もっと悪く言ってしまうと、「どうして、何で、そんなことになってしまったのだろう」という
私も人間なので、この年代に対する怒りが湧き起こっていたのです。
それも、全ての方に共通で、更には、今この世で生活をしている方々も大なり小なり、このことで苦しんで生きている。怒涛のような数としてあるのではないか・・・。
そんな事を思っていたら、私の中に、「やり場のない怒りと計り知れない恐怖」このことが頭の中に浮かんだんですね。
では、そのことをただ単に、皆さんの親御さんだけに
ぶつけてよいのか・・・。
良い訳がない。
その方々だって、意味があって今の状態になっている。
では、その方々を許すには・・・。
そう、カウンセラーとは、全てはその人その人の立場、生き様、行動、言動、そのとき感じた感情を丸ごと「そのままで良いと」いう位置で受け入れるのがプロでして・・。
じゃあ、その方々はどうして、子供に共依存・・・つまり子供に丸ごと受け入れてほしい、自分の言う通りにしてほしい、お金をあげるから、優しくしてほしい。
などと言うのでしょうか。
それをずううっと、「どうしてだろう?何でだろう?」って考えていたら、ふと次の世代や、次の世代と違うところは?という質問が出て、何が私たちと違うかというと、70代後半の方々には、「戦争があった」という事に気がついたんです。
では、その戦争とは・・・。
我々にははかり知れないものですよね。
学校の教科書や歴史上では勉強していても、これは机上のこと。
体験したものでしか、わからない。
つまり、この方々にも子供が殺され、ご主人が殺され、それでも生きて来た。
それも、殺した相手に「あだ討ち・・・古!」も出来ず、特に母親、女性達の心には、やりきれない悲壮感、喪失感、虚脱感、そして、やり場のない怒りとこれからのはかり知れない恐怖があったのだと・・・。
それに気づいてから、あああ、そうだよな。
彼女たちには戦争によって直接被害がなかった人も
間接的に被害はこうむっていて、それをなんとか子孫へは持ち越したくないと、その気持ちだけで、頑張ってきた。
でもその頑張りも、ある時から、別なほうへ、ベクトルを向けてしまったために、その子供にも、孫にも影響が来てしまった。
そうなんだああ。
って思ったとき、ふと、では、私が怒るのはどうしてか・・・とまた考えたんです。
私も患者さん方とは全て鏡になるので、私にこの「怒りと恐怖」がなければ出てこないわけで。
またまたよーく、よーく考えた。
そうしたら、ありました。答えが。
それは、私にだって、先祖がいるわけです。
父、母に、それぞれの父さん、母さんが・・・。
私の父も母も共依存をしていたのはわかり、私にそれがあった事も自分で認め、許し、私の一部を全て書き換えてはいたのですが、実は、祖母、祖父たちまで
行っていなかったんです。
私の父の母親と父親は、やはり戦争で樺太というところから引き上げて来て、初めて身を寄せたところが、
おじいちゃんの実家で。
その家では、おじいちゃんのお父さん、私から言うと曾おじいちゃんかな。その人が戦争前から、ばくちに
女性に?お金を使って、田地田畑を全てなくしてしまったらしく・・・。今なら小説もかけそう?^^;
で、その曾おじいちゃんの為に、おじいちゃんもおばあちゃんも子育てしながらこつこつとお金を送り続け、少しずつ畑を取り戻し、農家の仕事が出きるようになったって聞いてたんですね。
それで、戦争から帰って来て、着の身着のままだから
その家に身を寄せたら、そこのお嫁さんが、「これ以上あの人達がいたら、我々の食べる漬物がなくなる?」って言ったとか。
それを障子越しにおばあちゃんが聞いたと。
その時のおばあちゃんの気持ちも、ねえ。
どんな気持ちだったか。
そりゃそうですよね。
この田地田畑の為に、外地手当てが高いからといって
おじいちゃんについていって、戦争があったから
何も持たずに帰って来て。
爪に火をともして作ったお金を仕送りしたところの
お嫁さんにないがしろにされた。
んんん、絶対小説になる!
それでも、文句も言わずおじいちゃんと子供たちをつれて札幌に出てきて、一生懸命働いて更には、子宮癌、肺がんを乗り越え来た。
晩年は自分の好きなものも買える様になったんだろうけど、心はやはり愛情飢餓よね。
そのおばあちゃんはわけあって、もらわれたところで育てられ。
まあ、この状況を考えると、当然かともおもうけど、
だからといって、息子、つまり私の父を共依存の対象にしていいとはいえないわけで。
でも、そこでまた気づいたんです。
このおばあちゃん、おじいちゃんの血は私に流れている。
つまり祖父、祖母の「やり場のない怒りと計り知れない恐れ」は私の遺伝子に脈々と受け継がれ、刷り込まれていると・・・。
これがいわゆる聖書にある、「人間は罪である」
なのかなあって。
そう、この言葉をずっと昔からどういう意味か考えてきた。
私はクリスチャンでも、仏教徒でも、新興宗教にも属してはいないけど、聖書や仏典は人が生きるに必要な哲学と思い読んでいたのね。
その中で、どうして人間は罪だといわれるのかと。
ここでわかったのが、人は自分らしく生きないこと、つまり抑圧され、人の顔色を伺い、愛してくれない人を愛し、自尊心を失って生きるのが罪なのだと。
おじいちゃん、おばあちゃんもそうなのよ。
やってきたことはすばらしい。
でも、自分を抑圧してまで、つらく苦しいと吐きたくても我慢し、その親たちの心理ゲームにはまり、生きて来た。
これこそが、先祖代々の罪よね。
その時、ここまできたら、もう私には無理って。
だって、更にその上、その上まで怨みだの憎しみなどがあるわけで。
それをどのように意識を変えるのかと・・・。
ふう~。
でも、ここで、「はい、そうですか。できませんよね。」で終わってしまうと、これからの私の仕事も
人生も、そして私をこれから必要としてくれる人も助けられん。と。
で、何とかしようとしたら、やはり祈りしかないのかなあって。
それも、強力な祈り。
ほいで探したのが、以前買っていた本からみつけたのが、「観音経」でした。
これは、医学博士の高田先生も書いていますが、
どなたでもこの短いお経で、元気になるし、細胞が
変わるって。
んんん、ちとやってみようって。
それで最近は、朝に夕に独学であげてます。
以前は先生のCDを朝からかけていたら逆に具合悪くなって、だめだこりゃ。って思ったのですが、自分の頭で、自分の声で少しずつあげていたら、まあいつかは
少しでも自分の中に流れている、ご先祖さんからの怒りや恐怖が薄れれば良いかと思っています。
もちろん、私の中が変われば、また私を鏡とする患者さんも変われるだろうと。
それを心の支えとし、目標とすればいいのかなあって。
「人間は罪である」
本当に我々はこれから、「自分」というものをしっかりと見据え、自分を支えに生きていかなければなあ、
って思いました。
で、結局、このことに気づいてから、その食欲不振と吐き気はいつの間にか取れたんです。
んんん、恐るべし「観音経」
ええええ、漢方のお陰じゃないのおーーーー><
はい、ちゃんとお薬も効きましたし、それ以上に
断酒のお陰かも・・・。
やっぱりそっちかい 嶺
てへへへ秊
「生きとし生けるもの全ての怒り、憎しみ
辛さ、不安、恐れがなくなり、皆幸せに
生きれるよう、お祈りいたしております。」
合唱烈