壁
あああ、また雪です。
札幌は去年の年末も、今年のお正月も雪が少なく、
患者さん方とありがたいねええ。などと話をしておりましたら、10日ぐらい前にどっと降られ、更に更にマイナス5度10度と言う冷え込みをくらい、そして
今日。
朝店に来るや、また雪かきです。
もう、店の前は雪壁ですね。
雪を捨てる場所もないので、もう諦めました。
ふうう。
そんな簡単に諦めていいのか嶺
と言われそうですが、人間諦めも肝心。
・・・でも、こっちの壁は諦めたくないですわな。
こっちの壁と言うのは、やはり自分の心の壁ですかねえ。
月が替わったので、先月の話しになりますが、
店の前よりも自分の前にある、見えない壁に
ぶつかってしまい・・・。
・・・私の行く道には、よく壁があるらしい・・・。
どんな壁って、もちろん患者さんをとうして学ぶ壁ね。
今回は漢方薬?での壁かなあ。
と言うのも、先月寒さが原因か、冷え性、肩こり、
生理不順。などなど女性特有の症状の方が多くいらっしゃって。
特に、その中でも、どの方も、イライラ感がつよいらしく。
で、流れが悪いらしいので、漢方の気を流す、血を流す。もしくは水はけを良くするなどと、お薬を調合したのですが、ことごとくそれを飲み始めてから、
皆さんイライラ感が強くなって。
吐き気まで訴える方もいて。
んんん?
この業界に席をおいて十数年。
あまり立て続けて反応があるのはちと初めてでして。
それも、数が多く。
これは証(体質の判断基準)の捉え方がおかしかったのかと思い、色々また勉強しまして。
それでもなおかつ、訴えが多く。
何?何?
どう言う事?
それからですよね。
それこそ、自分を別儀に置いといて、メーカーさんに問題があるんじゃないかとか、患者さんの心の問題?
などなど、随分と悩みましたね。
でも、これもやっぱり原因があると捉え、それで、
思い余って、昨日月末だったので、数名のメーカーさんに話してみたのですね。
そうしたら、まあ良く見えて。
そう、まず、現代の方(20代30代の若い女性が多い)は半端じゃなく冷えてるよって。
それはよく解っていたんですが、まだまだ甘かった。
あるメーカーさん曰く、『だって先生、今の人お風呂入いんないんだよ。』『えええ、それって汚いじゃん。』『違うって、先生もばあさんみたいな事言わないで。シャワーだよ、シャワー。』『えええ?この寒いのにシャワーしか浴びないの?』『そう、それに、あのファッションでしょ。足丸出しの。』『確かに。ブーツは履いているけど、ミニスカートだわね。』『それだも冷え冷えで、固まってしまっているでしょう。身体も血管も。』『んんん。』
そこで、はっ裂と気づきました。
そうなんです。
今の若い女性は美しい。
それはそれでいいのですが、みんな唇の色がないくらい顔も真っ青で血の色がなく。
で、温めるもの入れたとしても、下半身が特に氷のように固まってしまっているので、実は全然解けず、
どのような漢方を入れても下がらないのです。
我々の言う、最強の上実下虚。
上はまあまあ温かく、下半身に血や栄養が行かないので、冷え性、生理不順、便秘、もしくは軟便。
中心部、お腹の周りも温まりにくいので、夜陽の気が帰れず不眠。もしくは浅い眠り。
だもんで、朝から疲れている。
やる気が無い。集中力が無い。
食欲も無いので、簡単なもので済ます。
食べるものと言ったら、油と砂糖たっぷりなパンとかお菓子。
そうすると結果太っていなくても体脂肪が多くなるのでまた冷える、代謝が落ちる、シミ、しわが多くなる
最後に、精神的にまいる。
・・・・。
まさしく悪循環ですわね。
やあ、だからと言ってシャワーを浴びるのを湯つぼにはいったからすぐに良くなるわけではありませんが、
継続は力なりですよね。
ここで、私も学習しました。
まず、患者さんが来たら、ちゃんと温まっているか、
服装は気をつけているか、食生活は・・・。
そこを確認してからでないと、ただ漢方を出しても
今の状況では、反作用としか捉えられないわけで。
もちろん、自分も反省しました。
漢方の使い方も順番があると。
今の現代人は、心も詰っているけど、身体も詰りに詰っているのですね。
だからこそ、まずは吐き出す。
気持ちもそうだけど、身体もまずはここからで。
身体から吐き出す漢方を使ってから
それから、ちゃんとした証を捉えて整えていくのよね。
んんん、
これで私の目の前の壁は少しは解けたかなあ。
こうやって1つ1つクリアしていくと、このクリアした分だけ自分の糧になるのでしょうね。
うんうん。
みんなもそうだよね。
この間もある友人からのうれしいメール。
一昨年乳癌が見つかった彼女から、『この間細胞診をしたら以前は5段階のうちの3でしたが、今回1でした。
ドクターはまだどうか良くわからないよ。といってますが、自分としては良い方へ向かっていると思います。』と。
うれしいねえ。
良かったねええ。ってお返事書きましたが、
彼女もまた、自分で自分の壁に向き合い、溶かし出しているのだなあって感じました。
(ちなみに、彼女は手術を拒み、食事療法や、代替療法のみできています。)
更に、別の方も今壁を乗り越えようと。
いえ、溶かそうとしています。
彼女は、小さい頃から、お母さんにあれもダメ
これもダメと言われ続けてきたそうです。
(彼女の後ろから、いつもお母さんが引っ張っていたらしいのね。)
それゆえ、大きくなっても、何かをするにはいつも
相当の勇気が必要だった。
だもの、エネルギーをたっぷり使っちゃっていて。
そんな彼女が今みんなの前で、ある事を伝えたく
勉強しています。
先日も私に『先生、私、今まで何も最後まで成し遂げれなかった気がするの。でも、今回この事は、もう私には出きるんだよって言うメッセージだと思うんだよね。』
彼女は今1つのことを成し遂げようとしています。
小さいときから全て親に抑えられていた彼女が、今度は自分で、やってもいいんだ。出きるんだ。という
メッセージに変えて、やろうとしている。
彼女の壁も溶けてくると・・・いえもうすでに溶かされていると思います。
ほんと、壁って目に見えないほど厄介なもので。
・・・もとい、目に見える雪壁も、厄介ですわ。
ただ、どんな壁も融ける日が必ずあります。
この雪壁も春になれば一滴の水も無く、前面がパーーーっと明るくなりますものね。
でも、この雪壁があったからこそ、その明るさが、その青空がありがたく思えるわけで。
自分の壁もあったからこそ、これからの沢山の患者さんへ適切なアドバイスができるわけで。
沢山の方の健康、いえ、未病が防げるわけで。
そう考えると、やはり、壁もいいものかと・・・。
今壁に出合っている方は、必ず溶ける日が来ます。
それには、是非、その壁が溶けるまで、向き合ってみてください。
絶対突破口はあるはずです。
皆さんの前にある壁が溶けてくる事
祈ってまあす。秊
それにしても、原因物質の君は
そろそろご遠慮願いまああす。v